環境教育 日本の歴史

増井千晶碧井椿

日本では、1960年代に生じた深刻な公害や自然破壊の問題に対する社会運動が発展し、その解決法として認められるようになったのが環境教育の最初である。環境学、環境問題に対する市民の知識・関心の低さが指摘され、それを教育する方法として環境教育の概念が形成された。

1990年には日本環境教育学会が創設され、環境教育の理論的体系付けが一つの目標とされている。環境教育学の創始者の一人である藤岡貞彦は、その目標は環境権の確立にあると述べている。

行政の面においては、1993年の環境基本法の制定と2003年の「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律」の制定により、環境教育の推進のための施策が行われている。現在では、自然保護に限らず、持続可能性についての議論などの広い意味を含んでいる。

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